ぼちぼち堂

会津の片隅で、古本屋オヤジと定食屋オカミになりたい夫婦もんの徒然

会津の春

東京で勤め人をしていた頃、このシーズンになると決まって、ちまきと笹団子が送られてきて、春の終わり夏の始まりを感じたものです

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お昼過ぎに、いつものよしおかにいったら、もうちまきは売り切れだったのですが、笹団子を入手。

昼下がりのひととき、熱いお茶はぐはぐするのは、この時期の無常の楽しみ。

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いい天気に誘われて外で日向ぼっこしていたら、膝にふわっとタンポポの綿毛

 

春ですなぁ

日本は緊急事態で、ここ会津でも連日二桁の感染判明が止まらず、街中のスナックには軒並み「臨時休業」の張り紙が掲げてありました。

それでも季節は巡り、裏の田んぼにも水が入ったようです

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今日は珍しく、詩集を一冊

流れ行く世の中・人生を普通の言葉で綴った、天野忠生前最後の詩集「万年」

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1982年 編集工房ノアからの発刊です。

 

  万年

  田舎に居たころ

  古い大きな沼に住む亀に

  たずねたことがある

  何年生きてる。

  そうさな

  ざっと九千七百年だな。

  もの憂い眼で私を見上げ

  もう直きだな、儂の寿命も。

  そう云って

  のそり、のそり水の中へ入って行った。

  あれから

  もう五十年にもなるかな。

  儂も年をとったもんだ、七十八歳になる。


  もう直きだな。