花粉症の症状がひどくて、引きこもりのオヤジ。本棚作りもなかなか進まないのに、整理のつかない状態に拍車がかかるのを承知で、久しぶりに本の品出し。
2リットル×6本入りペットボトルのダンボール箱の中に、約40冊ぐらいの本が入ります。
中上健次、安部公房、辻まことなど、既にご紹介したことのある作家さんの他にも、落語百選、坪内祐三、花郁悠紀子の漫画、フィリップ・デック、昭和こども新聞なんてものまで、我ながら脈絡がありません。
この中なら1冊とすれば、佐藤泰志「黄金の服」
もう20年以上前に自死された作家。最近見直され、「海炭市叙景」や「そこのみにて光輝く」などが映画化され話題になりました。この夏にもこの短編集に収録された「オーバーフェンス」が公開されるようです。
佐藤泰志、村上春樹と同年代、80年代同じように芥川賞の候補になり注目されながら、一度も受賞することのなかった小説家。一方は寓話を書いて世界的な作家となり、一方はもがき苦しみ、ひりつくような青春小説を書き不遇の果てに自死した作家。
読んでいると、何度も本を閉じたくなるようなそんな物語が多いのですが、自分の若い頃の焦燥感のようなものには、とても近しい感じがします。 村上春樹の青春小説と読み比べしたら、面白いかもしれませんね。
さて、ぼちぼち堂日除け暖簾の仮セットと、地味だけれどしっかりした春の息吹をお届けして、暗い感じはリセットとしましょう。
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