ぼちぼち堂

会津の片隅で、古本屋オヤジと定食屋オカミになりたい夫婦もんの徒然

ありがとなし

わかりますか?

 2024年10月の下旬、お店が引けて、呆けた顔で空を見上げているおとうちゃんがいたので、いたずら心でちょっと空からご挨拶。

 

 その前の日、ひょんな事情から親切なおじちゃんとおねえさんに、生まれて初めての海に連れていってもらって、その煌めきと匂いを初めて感じたんだ。

 海はすてきだったよ、そしてこのどうしようもない体を離れ、潮風にのって白い煙と一緒に空に 昇ったんだ、、、なんだかやっとスッキリしたよ。

 

 だからおとうちゃん  あの最後の夜の最後の鳴き声は、どうしても声にならず、「(助けてくれないのかよ)バカやろう」といったのか、「いままでありがとう、さようなら」とつぶやいたのか、ただ「もうつかれたよ、おやすみ」といいたかっただけなのか、いまだにわからずオロオロしているようだけど、元気出してや!

 

 そして、たくさんのお花を手向けてくれたお客さん、もう遊んであげられないけど、ぼちぼち堂のお父ちゃんとお母ちゃんを、これからもよろしくね!!

ほんとに ほんとに ありがとなし

 

ーーー

健気にがんばり、おぼつかない足取りで最後の散歩に出かけ、そして全てをあるがままに受け入れたように、お日様が昇る時刻に、あいつは永遠の眠りにつきました。

 

こんな小春日和の日は、陽だまりで毛繕いをしている姿を探してしまいますが

ぼちぼち堂には、もうあいつはいません。

 

もも

2016年1月19日、寒いみぞれの日に天から降ってきて

2024年10月23日 朝日とともに天に還っていきました

もも  いつまでも友達です