ぼちぼち堂

会津の片隅で、古本屋オヤジと定食屋オカミになりたい夫婦もんの徒然

才能の遺伝

 この人形は、猿です、多分。

今年90歳にならんとするオヤジのお袋が、DAYサービスで「作らされた」と言いながら、茶の間に飾ってありました。

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 ものづくりの才能は遺伝するのでしょうか、昨日速攻で転向した「清正本棚」のご神託を無視し、色塗りを始めたら、やはりこんなことに。

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 おざなりにかけたサンドペーパーの跡がくっきり。手を抜けばその報いはテキメンであると、優れた先達の言うことは素直に聞くもんだと。

 それにしても、この時期決して急がず、自分の速さで、自分で作った仕事をぼちぼち楽しんでいこうと思っているのに、そんな折にも「サボリ」の虫が顔を出す。心の中では、「どうせ外付けの本棚なんだからいいじゃん」と悪魔のささやきも聞こえます。

 かくも自由とは難しいもんだと、変な感慨に浸っている「ただの不器用なオヤジ」がいます。(こういうのを会津弁ではすったくっちるっていうんだべか?)

 

 今日の紹介は「江戸川乱歩

小学生の頃、「貸本屋」というのがあって、おきまりの少年雑誌、時々「ガロ」(その頃は白戸三平/カムイ外伝に夢中だったかな)を借りて読んでいたのですが、その横にある怪しい表紙の本。隠微な、小学生が手にとってはいけないような、そんな思い出のあり作家です。

 今回は内容ではなく、光文社文庫江戸川乱歩全集」全30冊がコンプリートしたというお話。最初は江戸川乱歩だったら春陽堂だろうとバカにしていたのですが、この全集、巻末の付録もしっかりしていて、なかなかの全集です。まだ新刊も出ていて珍しいものではないのですが、3年ぐらいかけて古本をポツリポツリ集めていたのですが、最後の1冊がどうしても見つからず(あくまで古本縛り)、会津に移住となり諦めていたら、娘が見つけて送ってくれました。

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 古本の楽しみは、もちろん読む他にも、見つけ出す、最後の1冊を手にいれる、コンプリートの全集を並べて楽しむ、たまに匂いを愛でる、と様々あるのですよ明智君。

ただ、この30巻バラバラにしまわれていて、全巻並べるのは、遠い日の楽しみとなりそうです。

 さて、明日は本棚磨きに汗を流すのか、オヤジの苦悩の日々は続く、続くのか?